45°レッグプレスというマシンをご存じでしょうか?
ジムを使われる方なら ”レッグプレスなら勿論知っているよ”
というお答えになるかと思いますが45°レッグプレスは少し違うマシンになります。
確認してみましょう。
45°レッグプレスとは
通常のレッグプレスのマシンは背もたれのあるシートに座り足をフットプレートに置き水平方向に押していくタイプのものです。
重量は長方形の重りが重なっているスタック式と呼ばれるものでピンの抜き差しで重量設定を行います。
このタイプのレッグプレスのマシンはほとんどのジムに置いてあるド定番のマシンかと思います。
通常のスタック式のレッグプレス↓
でも45°レッグプレスはそのレッグプレスとは少し違うマシンになります。
斜め45°に押し込む
その名の通り45°というのが通常のレッグプレスとの大きな違いのひとつです。
水平方向に押し込むレッグプレスと違い、斜め45°の方向に押し込むマシンです。
レールに沿って押すのですが斜め上に押し込むためシートに座る段階で半分寝るような姿勢になります。
プレート式である
通常のレッグプレスとのもうひとつの大きな違いはプレート式であるということです。
ピンの抜き差しだけでサッとセッティングできるスタック式と違いプレート式は重量のプレートを直接持って専用のバーにセットする必要があります。
スクワットやベンチプレスを行うときにバーベルのシャフトにセットするようにプレートを直接持つのでセッティングはスタック式に比べると面倒ではあります。
フリーウエイトエリアにある
筋トレ初心者の中には45°レッグプレスをジムで見かけたことがないという方もいるかも知れません。
ジムにそもそもない可能性もありますが、あるのに知らないとしたらそれは45°レッグプレスは基本的にフリーウエイトエリアにあるためです。
フリーウエイトとはバーベルやダンベルといった重りを直接扱う種目のことで、ジムではマシンエリアとフリーウエイトエリアが分かれているかと思います。
筋トレ初心者の方はフリーウエイトエリアは筋トレマニアな人達が占めていて、入りにくいのでマシンのみで済ませているケースも多いかと思います。
そのためフリーウエイトエリアの一角にある45°レッグプレスを知らないもしくはやったことがないといったことがあるかも知れません。
プレートを扱うので必然的にプレートのあるフリーウエイトのところに置かれているわけですね。
どこが鍛えられる?
鍛えられる部位は通常のレッグプレスと同じです。
- 太ももの前面の大腿四頭筋。
- お尻の中心、大殿筋
- 太ももの裏面であるハムストリングス
が主に鍛えられる部位となります。
通常のレッグプレスとの違い
ではこの45°レッグプレスは通常のレッグプレスとは何が違うのでしょうか?
同じならわざわざ45°にする必要なさそうですよね?
リアルな重量感
スタック式はケーブル伝いに重量が伝わるのですが、プレート式はダイレクトに重量が伝わります。
ケーブル伝いであれ、ダイレクトであれ重量の負荷は掛かるのですが、これはちょっと体感的な話になってしまいますが、プレート式の直に重さを感じられる感覚はマシンでは得られないフリーウエイト感があり、重量を扱っている満足感はフリーウエイトに匹敵します。
やったことがない方はいまいち言葉では伝わらないかも知れませんが実際にやってみるとプレート式の良さを実感して頂けると思います。
ネガティブから入るのでスクワットに近い感覚
これは実はなかなか深いポイントなのですが、筋トレには能動的に力を加えていく ”ポジティブ” という動作とブレーキをかけながらコントロールしていく ”ネガティブ” という動作があります。
スクワットでいうとまずバーベルを担いでしゃがんでいきますが、このしゃがんでいくときがネガティブになり、そのあと立ち上がっていくときがポジティブの動作となります。
ベンチプレスでいうとラックからバーベルを外して胸元まで下ろしていく動作がネガティブで、そのあと持ち上げていく動作がポジティブとなります。
レッグプレスで考えてみましょう。
通常のスタック式のレッグプレスは一番膝が曲がった状態がスタートポジションで、そこからグッとフットプレートを押していきますよね?
ポジティブから始まるということです。
45°レッグプレスはどうでしょう?
脚をほぼ伸ばした状態からセーフティーバーを外し、まず膝を曲げていきます。
ネガティブから始まるわけです。
そのあと押し込むポジティブ動作となります。
- 通常のレッグプレス:ポジティブからネガティブ
- 45°レッグプレス:ネガティブからポジティブ
- スクワット:ネガティブからポジティブ
スクワットと同じネガティブ動作から入るのでスクワットに近い感覚で出来るのが45°レッグプレスの利点といえます。
でもネガティブから入れることの何が利点なのでしょうか?
高重量にアプローチしやすい
挙がるか挙がらないかギリギリの重量を扱うときには実感出来るのですが、ネガティブ動作からポジティブ動作のほうが高重量が扱えます。
例えばスクワットでギリギリの重量が挙がるかどうかでチャレンジしたとします。
まずネガティブでしゃがみ込んでからポジティブで立ち上がるわけです。
挙がるか挙がらないかを競るのはポジティブの動作のときですよね?
ネガティブでしゃがみ込む段階で全くコントロール出来ずに腰砕けで崩れ落ちてしまうというのは基本的に起こりません(よほど重いのを持てば話は違いますが)。
要はネガティブのほうがポジティブよりも重量に対応出来るわけです。
スクワットで何とか挙げることが出来た重量を今度はしゃがみ込んだ高さにセットして、そこをスタートにして立ち上がろうとしても出来ないのは想像つくかと思います。
スクワットで何レップかしていて途中で立ち上がれずにセーフティバーで止まったバーベルをそこから改めて担いで立ち上がろうとしてもなかなか難しいですよね?
いきなりポジティブ動作から力を入れようとするとネガティブ動作から入るよりも重量を扱えないわけです。
そこでレッグプレスに置き換えると通常のレッグプレスはポジティブ動作からのスタートになるので多少余裕のある重さからのスタートにならざるを得ない。
でも45°レッグプレスならネガティブ動作からのスタートになるのでギリギリの高重量へのアプローチもしやすいわけです。
やり方
- シートに斜めに寝て背中を背もたれにつけて足をフットプレートに置く。
- 腰が丸まらないように背筋をしっかり伸ばす。
- 脚を完全に伸ばして手元にあるセーフティーバーを外に開く(メーカーにより違いあり)。
- 手は手元のハンドルに持ち替える(セーフティーバーではないハンドル)。
- 膝を曲げれるところまで曲げていく(ネガティブ動作)
- 脚力を使って押し込む(ポジティブ動作)
- その動作を繰り返す。
- 終えるときは脚を完全に伸ばした状態で手元のセーフティーバーを内側に戻す。
- 膝を少し曲げるとセーフティーバーのところで止まる。
さいごに
ジムに45°レッグプレスがあるならまずは試してみましょう。
通常のレッグプレスとは違う感覚でお気に入りの種目になる可能性大です!
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