たくましい大胸筋狙いの種目としてベンチプレスと同様の人気種目といえるのがダンベルフライではないでしょうか?
筋トレ初心者と思われる方がダンベル持って広げて閉じてという動作を行っているのを見かけることが良くあります。
でも実はなかなか難しいダンベルフライ、マシンでのペクトラルフライとはどう違うのでしょうか?
ダンベルフライとは
ダンベルフライはベンチプレス同様大胸筋を鍛える種目ではありますが、ベンチプレスと違い、使い分けはどういったことが考えられるでしょうか?
ダンベルフライは単関節種目
ダンベルフライは基本的に肩関節ひとつの動作だけで行う単関節種目となります。
主働筋という主役になる筋肉は大胸筋だけになります。
ちなみにベンチプレスは肩関節の動作だけでなく、肘関節の曲げ伸ばしの動作がある複合関節種目となるので主働筋は大胸筋と上腕三頭筋になります。
じゃあ、大胸筋だけピンポイントで狙えるダンベルフライのほうが胸を鍛えるにはいいのではないか?と思うかもしれません。
扱える重量はベンチプレスに劣る
ベンチプレスは肩関節、肘関節を駆使しそれだけ使われる筋肉の部位や面積が多いので高重量が扱えるわけです。
肘関節の曲げ伸ばしの動作がないので上腕三頭筋を主働筋として使わないので、肩関節のみの動作となるダンベルフライはベンチプレスで扱う重量よりも数段落とした重量でないと行うことが出来ません。
ではベンチプレスだけでいいのではないか?と思われるかと思いますがベンチプレスにはないダンベルフライのメリットというのもあります。
大胸筋を最大に伸展(ストレッチ)させることができる
ベンチプレスは胸元までシャフトを下していくわけですが、最大に下ろしてもシャフトは胸に触れるのでそれよりは深く下せないですよね?
胸に食い込ませるわけにはいかないですし笑
でもこれがダンベルフライならどうでしょう?
両手を広げていくとわかりますが深く下していくとかなり大胸筋を伸ばす(ストレッチ)ことができるはずです。
というかダンベルフライが最も大胸筋をストレッチさせることができる種目といっていいでしょう。
筋肉は伸展(ストレッチ)させて収縮させることで使われるわけですが、基本的にはいかに伸展させてから収縮させるかが重要です。
要はベンチプレスでは得られない大胸筋の深い伸展(ストレッチ)をダンベルフライでは行うことができるわけです。
扱える重量こそ劣りますがベンチプレスでは得られない深い伸展状態から使われる筋肉はダンベルフライでこそ得られる刺激であるわけですね。
ペクトラルフライとの違いは
ペクトラルフライはマシン版ダンベルフライといっていいと思います。
基本的にはバーベルやダンベルのフリーウエイトとマシンとで被る種目があれば、あなたがフリーウエイトでフォームも正しくしっかり行えるなら、リアルな重量の負荷がかかり不安定さを補正する刺激も筋肉にかかるダンベルフライのほうがペクトラルフライよりも良いといえそうですが、そうともいい切れません。
↓ペクトラルマシンは背もたれに背中をつけて座り左右のバーを握り、腕をやや広げたまま左右のバーが近づくように閉めにいく
ペクトラルフライにあってダンベルフライにないメリット
ダンベルフライは腕を一番広げたところが肩関節からダンベルまでの距離が遠くなるので一番負荷がかかかることになります(この距離をモーメントアームといいます)。
そこから腕を閉じにいくと最終的に肩の真上に腕がくるわけですが、その時点では大胸筋への負荷はモーメントアームの距離がゼロになるので実質なくなります。
↓腕を広げていったときはモーメントアームの距離がある
↓肩の真上までくるとモーメントアームの距離はほぼゼロになる
でも大胸筋自体の最大の収縮はもう一声胸を寄せるところまで出来るわけです。
なのでそこから左右のダンベル同士がぶつかるまで腕を持ってくる人がいますが、もはや大胸筋へそのダンベルの負荷がかかっていないのは想像つくかと思います。
でも大胸筋を最後しっかりと収縮し切るときに筋肉に抵抗をかけて負荷を与えたいということがペクトラルフライならできるんです。
ペクトラルフライはケーブル伝いで抵抗がかかるレジスタンスマシンなので最後の最後大胸筋を収縮しきる、左右のバーもしくは拳同士がぶつかるところでも重りの負荷がかかるのでダンベルフライでは得られない筋肉への刺激が得られるわけです。
最後の最後拳がぶつかるところまで持ってくる必要はないかも知れませんが、大胸筋をしっかり収縮し切るまで抵抗をかけることができるので、なかなか効かせづらい大胸筋の内側が鍛えられるので左右の段差のあるくっきりとしたかっこいい大胸筋作りに役立ちます。
初心者にはペクトラルフライはやりやすい
メリットといえるかわかりませんが、ペクトラルフライは軌道が決まっているマシンなのでグラつくといったことが起こりません。
それゆえに大胸筋を効かせることだけに専念できるので筋トレ初心者の方でもしっかり効かせて追い込む筋トレが安全に簡単にできます。
ダンベルフライをやってもしっくりこない人はペクトラルフライをベースに行ってもよいと思います。
両方を活用したい
こう聞くとダンベルフライはやらないでペクトラルフライだけやればいいやと思うかも知れませんが、ダンベルフライは動きの自由度が高いので動作の角度を微妙に変えることで効かせたいところをピンポイントで狙えますし、ベンチのシートをインクライン(斜め)にして行うことで大胸筋の内側狙いで且つ上部狙いといったバリエーションも増やせます。
それに前述したようにフリーウエイトゆえの不安定さがマシンでは得られない筋繊維の細かいところまで刺激が入ります。
どちらにも良いポイントがあるし足りないところもあるので両方を取り入れていくのがベターだと思います。
まとめ
ダンベルフライは最後の収縮時の負荷がかけられないのでそこはペクトラルフライも活用しよう。
筋トレ初心者はダンベルフライが難しければペクトラルフライは大いに活用しよう。
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