ベンチプレスを向上させたいなら拮抗筋であるシーテッドローを行え

ジムでの筋トレ、上半身種目の花形といえばベンチプレスになると思います。

何キロを持ち上げられるかがひとつの指標になるし、上半身全体の筋肉がつくのでその成果を実感しやすい種目といっていいと思います。

そんなベンチプレスの補助種目になるものは色々ありますが、今回はベンチプレスと真逆の動作になるシーテッドロー(ローロー)に焦点を当ててみたいと思います。

主働筋と拮抗筋

ベンチプレスはどこを鍛える種目かといえば大胸筋、上腕三頭筋が主役になる部位といえます。それを主働筋といいます。

その筋トレにおいて主役になる筋肉ということですね。

肩の三角筋の前部もベンチプレスの主働筋といわれますが、役割はそこまで強くないと思います。

大胸筋と上腕三頭筋と覚えればよいと思います。

そのベンチプレスの際、主働筋だけの働きで他の筋肉が全く使われないというわけではありません。

拮抗筋とは

主働筋が使われる際、その真逆の動作で使われる筋肉も、安定させたり力を発揮させる為のサポートをします。

ベンチプレスでいえば大胸筋と上腕三頭筋で押し込む動作に対して真逆の引く動作で使われる筋肉は広背筋と上腕二頭筋になります。

ベンチプレスにおいて主働筋がしっかり力を発揮できるように本来逆の動作で使われる広背筋、上腕二頭筋も影で仕事をしてくれています。

この主働筋に対して真逆の拮抗する筋肉を拮抗筋といいます。

ベンチプレスにおいての主働筋は大胸筋と上腕三頭筋、拮抗筋は広背筋と上腕二頭筋ということになります。

種目で知ろう、主働筋と拮抗筋

何か言葉ではしっくりこないこかも知れないので種目で考えてみましょう。

一方が主働筋の時にもう一方は拮抗筋であり、その逆になると主働筋と拮抗筋が入れ替わる関係です。

ベンチプレスとシーテッドロー

ベンチプレスは押し込むことが目的の種目ですが、ほぼ同じ軌道で引く動作を目的とした種目は何かといえばシーテッドロー(ローロー)になるかと思います。

シーテッドローは広背筋と上腕二頭筋が主働筋で、その際大胸筋と上腕三頭筋は拮抗筋ということになります。

レッグエクステンションとレッグカール

マシンのレッグエクステンション、レッグカールも当てはまります。

太ももの前面である大腿四頭筋を鍛えるレッグエクステンションを行っている際、太ももの裏のハムストリングスは拮抗筋になります。

逆にハムストリングスを主働筋として鍛えるレッグカールにおいては大腿四頭筋は拮抗筋の役割になります。

ケーブルプレスダウンとケーブルアームカール

ケーブルマシンで行うケーブルプレスダウンは上腕三頭筋を鍛える種目。

その際上腕二頭筋は拮抗筋になります。

上腕二頭筋を鍛えるケーブルアームカールの際は上腕二頭筋が主働筋で上腕三頭筋は拮抗筋の役割になります。

主働筋を使っている時でも拮抗筋は使われる

既に軽く述べていますが、主働筋だけで筋力を発揮することは出来ません。

真逆にある拮抗筋は目立たないですが仕事をしてくれています。

土台が安定する

ベンチプレスを例にとると分かりやすいのですが、ベンチプレスを強化したいからとひたすら大胸筋、上腕三頭筋だけ鍛えているよりも、拮抗筋にあたる広背筋、上腕二頭筋の筋力強化も行って力がついてくると、裏で支える筋力がしっかり安定した土台を作ってくれるので主働筋が力を発揮しやすい、しっかりと鍛えやすい状態にしてくれます。

拮抗筋が筋肉痛だときつい

それを痛感するのは広背筋、上腕二頭筋が筋肉痛の状態でベンチプレスを行った時です。

きつくて通常扱える重量が扱えないと思います。

拮抗筋が実はかなり仕事をしてくれているのを実感できます。

いまいち信用できないなら一度広背筋と上腕二頭筋をがっつり筋トレした翌日にベンチプレスを行ってみてください。

大胸筋と上腕三頭筋は全然筋肉痛じゃないのにきつくて力がうまく発揮出来ないと思います。

なぜシーテッドローがおすすめか他と比べてみる

ベンチプレスの向上にシーテッドローが何故おすすめかは上記のことからも、拮抗筋がしっかり強化されれば主働筋が力を発揮しやすい安定した土台を作ること、筋力を発揮する際のサポートになることというのがイメージできたかと思います。

勿論メインで鍛えるべきはベンチプレスをしっかり行うことですが、補助種目としてはシーテッドローは大きな役割を果たしてくれると思います。

でも背中種目、広背筋を鍛える種目は他にもあります。

他の種目はどうなんでしょうか?

ベントオーバーロー

ベントオーバーローはバーベルで行う背中種目としては王道といえます。

動作もベンチプレスの軌道に近いのでシーテッドローに次ぐおすすめ種目といえます。

でもシーテッドローには勝らないのでしょうか?

今回はベンチプレスの向上にベストなのはということでシーテッドローを一番手としましたが理由があります。

ベントオーバーローは広背筋、上腕二頭筋をしっかり鍛えてくれますが、更に前掲した姿勢を保持する為の脊柱起立筋の役割も大変多い種目です。

ベンチプレスは背中はベンチに着いて行うので体幹の安定といった要素はそれほどいらない種目です。

そういう意味で言うとシーテッドローもベントオーバーローほど体幹保持に力を費やさなくていいので、引く動作に専念できます。

背中の筋トレ種目という部分だけで見れば、ベントオーバーローのほうが広背筋、上腕二頭筋、脊柱起立筋も鍛えられるおすすめ種目なのですが、ベンチプレスの向上に役立てられる種目という点においては体幹にかかる負担を減らして、ベンチプレスの拮抗筋を鍛えることに専念できるシーテッドローのほうが合っているかも知れません。

ラットプルダウン

背中種目のマシンでの王道といえばラットプルダウンです。

こちらもシーテッドロー同様で体幹にかかる負担がほとんどなく引く動作に専念できるという点では優れているのですが、軌道がベンチプレスとは結構異なってしまう、反動を使ってしまいやすい部分もあるのでシーテッドロー、ベントオーバーローよりは後ろに来るかと思います。

ケーブルシーテッドロー

シーテッドローと何度も言っていますが、シーテッドローにもざっくり2パターンあります。

ひとつはケーブルを引くタイプのシーテッドローです。

引く軌道は正面から真後ろに引くのでラットプルダウンのような難しさはないかと思います。

アタッチメント(色々なバーのこと)が豊富にあるジムであれば用途に合ったものを選べばよいですが、あまり種類がないジムだとナロー(狭い)なタイプのアタッチメントしかない場合もあります。

そうするとちょっとベンチプレスの手幅ともかなり違ってきてしまいます。

あとどうしても引くときに上半身を後ろに倒して体重を使ってしまいがちになります。

シーテッドローがおすすめといってきましたが一番のおすすめのはケーブルシーテッドローではないんです。

パッドありのシーテッドローこそベンチプレスの拮抗筋になる

そう、私がおすすめしたいのはパッドがあるタイプのシーテッドローのマシンです。

シーテッドローって胸、みぞおち辺りにをパッドにあてるマシンと特に何もないマシンとがあるのはお分かりでしょうか?

ひとつのジムやスポーツセンターしか使っていないという方はそこにあるマシンしか見てないので良く分からないかも知れませんが、複数のジムを使うあるいは使った経験がある方なら胸元にパッドがあるタイプのシーテッドローをご存じかと思います。

なぜパッドのあるタイプがおすすめかというと、ベンチプレスの真逆の動作を考えたときに、ベンチプレスは背中をベンチにつけた状態でバーベルを持ち上げる、その真逆で引く動作をするときに胸元にあるパッドはベンチプレスの際の背中につけるベンチの真逆の役割になってくれる。

ベンチプレスでプッシュするときには背中をベンチにつけて行っているのに、引く動作をするときに上半身を固定させるものが何もない状態で引くのだと、ベンチプレスの真逆の動作だとは言いにくいですよね?

よりベンチプレスの拮抗筋にあたる筋肉を忠実に真逆の動作で鍛えるという理想に一番近いのがパッドありのシーテッドローのマシンというわけです。

更にいうとマシンはバーを横持ちで持てるものだとなお良いです。

縦持ちと横持ちと両方できるものもありますが、縦持ちしかできないマシンもあります。

横持ちが出来るマシンだとベンチプレスのシャフトを持っているフォームと同じ状態が作れるので最高です。

縦持ちしかできないマシンはベンチプレスのフォームとは少し違ってきます、ダンベルプレスのようなフォームになります。

あまり拘り過ぎる必要はない

ここまで拘って書いておいてなんですが笑 今皆さんが使っているジムなどの環境に合わせて行えばよいと思います。

今回はあえてベンチプレスと同じ軌道をたどり真逆の筋力を使い、拮抗筋の役割になる種目にターゲットを当ててベンチプレスの向上に繋がるのではないかという考察として書きました。

パッド有りのシーテッドローに限らずケーブルシーテッドロー、ベントオーバーロー、ラットプルダウンでもよいです。

ベンチプレスの強化に繋がる為に行いたいという意識があるなら、極力ベンチプレスと同じ軌道を意識してその真逆の動作がベンチプレスの際の拮抗筋として大きな役割を果たしてくれることを感じながら行いましょう。

まとめ

ベンチプレスの強化には、拮抗筋となる筋群を主働筋として真逆の動作で鍛えることで役立つと考える。

同じ軌道を意識して行ってみましょう。

 

 

 

 

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました